刑事施設と少年施設の違い

 皆さんは,刑務所と少年刑務所,少年院の違いを知っているでしょうか。知らなくても人生で困ることは多分ないでしょうが,知っていると何かのときに少し周りに自慢できるかもしれません。

 

 刑事施設は主に犯罪を犯した成人が収容される施設です。種類は拘置所,刑務所,少年刑務所の3種類です。

 

 拘置所は裁判のために起訴された人及び死刑が確定して執行される前の人を収容する施設です。一部の拘置所には,絞首刑を執行するための設備があるため,死刑確定者は,拘置所に収容されています。

      

 刑務所は裁判が確定したのち,刑を執行するために受刑者を収容する施設です。

 

 少年刑務所は,少年とありますが,実際には少年はほぼ収容されておらず,主に26歳未満の若年受刑者を収容する施設です。

 

少年施設は少年を収容する施設で,少年鑑別所と少年院の2種類があります。

 

 少年鑑別所は非行があった少年について,審判(成人の裁判にあたるもの)の準備のために収容する施設(収容期間は通常4週間,最大8週間)です。

 

 少年院は審判の結果,少年院送致決定があった少年について,矯正教育を行うために収容する施設です。

 

刑務所(少年刑務所含む)と少年院の違い

 

 刑務所は刑の執行を行うための施設であり,懲役受刑者については刑務作業が義務付けられています。一方,少年院は,英語ではJuvenile training schoolというように全寮制の学校に近い(勝手に外にはでれないが),矯正教育を行う施設です。